第8期生 - 石田 佐知子 (TASIS England)

2001年7月、私は5年間の留学を終えて日本に帰国しました。タシス・イングランド(ロンドン近郊)で最初の2年間を過ごし、残りの3年間はOxford Brookes University(オックスフォード市、イギリス)で学びました。この5年間に得たことは想像以上に多く、すべてが貴重なものでした。

 私が卒業した高校は、イギリスにあるアメリカンスクールです。カリキュラムは、アメリカの大学へ進学することを第一に考えたものです。そのため自国の大学に進学する留学生を除くと卒業後は、ほとんどの生徒がアメリカの大学に進学します。しかし、私はイギリスの大学への進学を選びました。イギリスの大学は、3年間のコースがほとんどで、一般教養の授業がなく、専門に関する科目のみを学びます。環境化学をみっちり学びたいと思っていた私にとってイギリスの大学は、アメリカや日本に比べ専門科目をより重点的に勉強できる最高の環境だと考えたことが、その主な理由です。

しかし、自分で選んだ道とは言っても、次々と変わっていく環境に戸惑うこともありました。特に大学一年目は、アメリカのシステムからイギリスへ変わっただけではなく、英語のアクセントも違うため、留学3年目にも関わらず言葉の壁がありました。そしてなんと言っても、苦労したのが勉強面です。前述のとおり、イギリスの大学では、1年生から専門科目をとるため、入学前に自分の専門に関してある程度の知識が必要なのです。アメリカンスクール卒業の私は、他の学生に比べて明らかにスタートラインが違っていました。

そのため、人一倍努力して、やっとついていけるという状況でした。その厳しさから、時に逃げ出したくなり、「アメリカの大学に進学していたら、こんなに苦労することはなかったのではないか」と思うこともありました。
 しかし、友人の「そんな気持ちではアメリカに行ったとしても、今度はイギリスが良かったと言いだすだろう。そんなことはもっと努力してから言うべきだ」という言葉で目が覚めました。

弱音を吐いているだけでは、何も変わらない。ここでやめては何にもならない、やれるとこまで頑張ろうと決意。そして、親身に教えてくださった先生方や友人達の励ましのおかげで、難しかった講義、何をやっているのかも解らなかった実習も、だんだんと手ごたえを感じ、面白くなっていきました。そして、無事卒業することが出来た時の達成感は格別で、私は自分に自信を持つことができました。さらに、なんと卒業論文では学部最優秀賞を頂くこともできたのです。『諦めなくて良かった』と、心から思いました。 私の経歴は、日本に居るときはIPHJ、イギリスにあってはアメリカンスクール、そしてアメリカンスクールからイギリスの大学と、ちょっと変わっていますが、私はこの『ちょっと変わった経歴』を誇りに思っています。それは、自分の進む道を、考え、悩み、迷った末に自分で決めてきたからです。

楽しいことばかりではなく、くじけそうになったり、上手くいかないときもありましたが、毎日を精一杯過ごすことができました。もちろん、自分ひとりで出来たわけではありません。それも、両親、友人、そしてIPHJの先生方をはじめ多くの方々の助けがあったからであり、大変感謝しています。

 今は、留学という一つの夢を成し遂げられた達成感でいっぱいです。私は4月から日本の大学院に進学しますが、これからも留学で得た自信を失わないよう、 1日1日を大切に、精一杯生きていきたいと思います。

 


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